「油」は本当に悪者?自分に合った油の選び方とは?

「油」は本当に悪者?

油と聞くと「太る」「胃もたれを起こす」など、良いイメージが全くありません。しかし、そんな油も、身体にとってはなくてはならない存在で、油の選び方によっては、プラスに働くこともあります。この機会にぜひ、普段の油の使い方を見直してみてはいかがですか?

油が「太りやすい」理由

油、栄養学的に言うと「脂質」ですが、まずはこの脂質の良い面をお話しします。

三大栄養素といえば、炭水化物、たんぱく質、そして脂質ですが、炭水化物とたんぱく質を1g摂取しても4kcalしかエネルギーが発生しない のに比べ、脂質は1gで9kcalのエネルギーが発生 します。つまり、少量で多くのエネルギーを作れる良いバッテリーということです。

そして、この脂質は、体内で、細胞が活発に働くための潤滑油 となったり、体の表面(皮膚)に潤いを与えたり 、また、ビタミン類(油にしか溶けない性質を持つビタミンA、D、E、K)を体内で吸収させる という大切な働きもあります。

太りやすい油とは?

MEC食

同じ油でも、食べ過ぎると身体に様々な問題が起こりやすいのが、「飽和脂肪酸」と「n-6系脂肪酸」です。

飽和脂肪酸とは?

  • 主に、動物性の食品に多く含まれる油脂
  • 肉、肉加工品、バターやチーズなどに多く含まれる
  • 体内である一定の量を超えると、中性脂肪やコレステロールを体内にためやすくなり、太るだけでなく、様々な病気の原因となる

n-6系脂肪酸とは?

  • 体内にとって必要な必須脂肪酸であるため、食事で必要な量を補う必要がある
  • n-6系脂肪酸の中でも、リノール酸とアラキドン酸は過剰摂取により、体内に悪い影響を与える
  • 悪玉コレステロールの増加、がんが発生する原因にもなる炎症物質の生成にもつながる
  • コーン油や大豆油に多く含まれ、菓子や加工食品など、目に見えない食品で過剰摂取を招く可能性がある

同じn-6系脂肪酸でも、γリノレン酸は、動脈硬化を抑える働きがあるなど、必ずしも悪い影響を与えるものばかりではありません。

身体に良い影響を与える油とのバランスが崩れるために、「悪いもの」と認識されてしまうのです。

次に挙げる「太りにくい油」と上手に組み合わせて使うことで、油の良い部分が発揮されますよ。

太りにくい油とは

腸のコリを改善しよう油(油脂)による「太りやすさ」「太りにくさ」の決め手となる要因の一つが「抗酸化」です。体の中の細胞は、酸化することで様々な支障をきたします。

例えば、肌の老化、消化吸収機能の低下、むくみ、そして肥満などが挙げられます。人間が生きていく上で、この「酸化」は避けられません。

食品や栄養素の中には抗酸化作用をもつものがあり、これらは、私たちの身体の代わりに、食品自身が酸化してくれることによって酸化を防いでくれます。

そして、油の中にも、この酸化の速度を遅くする「抗酸化」作用をもつ油があります。今回は、代表的な3種類の油を比較しながらご紹介します。

オリーブオイル

ここ数年で、料理だけでなく、様々な食品に取り入れられている万能オイルですが、優れているのは、抗酸化作用がある点だけではありません。

オリーブオイルに最も多く含まれている「オレイン酸」は、腸の蠕動運動を促進する働きをもちます。腸内にたまっている食物のカスを便として押し出す力を手助けしてくれる ため、特に便秘傾向である方にとっては、同じ油をとるにしても効果的です。

ただし、エキストラバージンオリーブオイルでなければ、オレイン酸は十分に含まれていませんので、購入時にきちんと見分けることが大切です。

国際オリーブ協会の定めた基準では、100gに酸度0.8%以下のオイルのみをエキストラバージンオリーブオイル としています。

ひまわり油

ひまわり油やサフラワー油は、昔から炒めものや揚げ物に利用する、代表的な調理油です。しかし、油のリスクがさけばれるにつれ、嫌われ者の存在となりました。

その原因が前述の「リノール酸」(n-6系脂肪酸)で、摂り過ぎると、様々な病気の原因を引き起こします。

しかし、この悪い噂がきっかけで、ひまわり油やサフラワー油の製造方法が見直され、ハイオレイック種(オレイン酸含有量の高い油)の製品が販売されるようになりました。

つまり、ひまわり油やサフラワー油も、ハイオレイック種を選ぶことで、抗酸化作用が期待できる のです。

ココナッツオイル

油は油でも、ある程度の温度まで安定した性質をもつため、固形状の製品も作ることができます。最近は、食用だけでなく、肌や髪にも効果的 だと話題となりました。

油の性質としては、ラウリン酸という中鎖脂肪酸をもつ点で、この油は他の油と異なり、エネルギーになりやすく、脂肪燃焼効果があると言われているため、運動前に摂取するとより効果的 です。

そして、抗酸化作用の面でいうと、はっきり言ってあまり効果がありません 。オレイン酸と同程度の飽和脂肪酸を含んでいるためです。「身体に良い」というキャッチコピーだけでなく、何に対して効果的なのかをしっかり理解することが大切ですね。

たかが油、されど油

油の種類によっては、身体に良い影響を与えたり、悪い影響を与えたりと、様々です。しかし、種類に関係なく、「油」のリスクが高い理由が2つあります。

一つは、油のコクが食事のおいしさを高めるため 、もう一つは、油を多く含む食材や料理が、他と比べて必要以上に摂りすぎてしまうためです。

というのは、炭水化物やたんぱく質を摂取するときは、その性質から、水分が必要になるのですが、脂質は水と相性が悪いこともあり、水がなくても摂取できます。そのため、食べる料理の油の量が多いと、水がない分カサが減り、その分多く食べ過ぎる結果となるのです。

さらに、何と言っても、前述の通り、少量で高カロリーを生み出してしまいます。

最後に

どんなに身体に良い油でも、多く摂れば良いわけではなく、適正な量を習慣的に身体に取り入れることが最も大きな効果を与えてくれるのです。

自分がどのような効果を食品に求めているのかを考え、美味しいと感じる食事で毎日を無理せず過ごしましょう。

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